「会員からの府中支部紹介コーナー」
W.向さん(T大 大学院) 2004.12.20


空手の修行は一生

「富名腰義珍翁空手道二十条」の第八条を思い出した。

2004年10月24日三多摩本部主催の昇段審査。初めて道場の門を敲いてから2年弱の時を経て、昇段審査の畳上にいた。審査や試験の時は、一般には負の緊張感が全面に出るという人が多い中で、これまでの苦しかったことよりも、稽古のとき感じる躍動感を思い出していた。焦っても仕方がない。道場の師範から審査を受けてもいいとの御判断と、自分自身のこれまでのさまざまな積み重ねを信じ、空手を続けられる幸せを思い出しながら道場の仲間8名と一緒に審査に望んだ。状態は決してよいものではなかった。実際、今回は、一ヶ月前の小指の骨折と靱帯損傷の回復が思わしくないことを鑑み、審査を受けないつもりでいた。それでも、与えられたチャンスを無駄にはしたくなかった。ただそれだけであった。
 審査当日は痛さは忘れていた。

 昇段審査は、それも初めて受ける者にしか感じられない不思議な苦しさがあるはずだ。審査の結果発表の時、昇段のお許しを頂いたその瞬間にどっと心に押し寄せたのは、喜びよりも寧ろ一種の説明できない息苦しさそのものであった。今年度に入ってから、一時期なかなか稽古に出られずに、また、自分の空手に対して迷いも生じた時期もあり、先生方には迷惑をかけてばかりの「駄目」な弟子だと自覚していた。そのために、昇段なぞしてはいけないのだとのブレーキがかかっていた。それでも夏の合宿参加以降は、昇段審査に向けて仲間8名と一緒に大雨の台風が続く中でも特訓の稽古にも集中して参加した。

大切な仲間や先輩方にさまざまな場面において大きな心強い力をたくさんたくさん頂き、こうして空手を続けることが出来ている。仲間達と一緒に昇段が実現したのだ。
 入門してからずっと、府中支部と刺繍された黒帯をとることが目標であった。
何があっても府中支部から、というのが一貫した「夢」であったのだ。この府中支部・清水道場は私の空手の原点であり、そして居場所でもある。師範および師範代の方々を心より尊敬し、その指導に絶対的な信頼を置いている為に、道場をどうしても変更したくないという一心で現在に至る。そのため稽古に通うこともつらいと思ったことはなかった。それゆえに、帯を頂いたときは思い入れも一入であった。

 さて、黒帯を頂いたこの2004年は、私にとり、新たな出発となる。黒帯をとってからが本当の修行である、と先輩方は口を揃えて仰る。昇段審査会場で感じた苦しさは、おそらく黒帯の包含する「重さ」と、空手の奥深さからくるものであったのだろう。杉浦初久二首席師範はかつて、「『極』をつくるための『型』に、自分の『血』を通わせたものが、自分の『形』であります」と説かれた。いかに自分自身に厳しく稽古を続けて行けるか、そしていかに自分の空手を極めていけるか。「空手の修行は一生」である。そして、私の空手との関係もまた「一生」である。


W. 向さん(T大 大学院、2004.8)

同郷の偉大なスポーツ選手としてその動向から目が離せない、
現在NYヤンキーズ所属の松井秀喜外野手。

彼の座右の銘は「努力できることが才能」です。

 努力することは実は難しいことです。

現在、私はとある大学院に通っています。帰宅は連日深夜に及び、土日祝日ほぼ毎日大学で過ごし、空手が疎かになりそうな現実に直面しています。

大学院への進学は試験で決まります。加えまして、大学の最終学年は卒業論文の執筆に一年を費やすものであり、私は二束の草鞋にさらにもう一つ、空手という草鞋を付け足し、計三足の草鞋を履いて一年間過ごしました。
稽古は真剣にしますから、当然体は疲弊します。それでもめげずに道場に通いつめ、さらに受験も行い、卒論も書き上げ、この春から晴れて大学院への道を掴みました。

さて、ここまで読まれまして、なんだか熱血道場の根性論的宣伝文句かと錯覚される方がいらっしゃるかもしれませんが、私がここで申し上げたいことは、努力【できる】精神や根性はどこにいても身につけることができ、そしていかなる場面においてもその威力を利用できるということです。つまり、道場に通い続けることも、勉強を続けることも、継続であり、まさに「継続は力なり」なのです。
これは「努力の精神を養うこと」という道場訓にも結びつく考えではないでしょうか。

 現在、清水道場へは片道一時間かけて通っています。はっきり申し上げて時間的にも金銭的にも大変つらいです。それでも通うのはなぜか。偏に道場を包む、他にはない空気に魅せられているからでしょう。
 以前、府中在住時は土日祝日、さらには水曜の自主稽古にも通っていました。現在はそれが叶いません。でも、私のできる範囲での最大限の努力は続けています。そのおかげで、空手と出逢ってからまだ一年半という状況の中、残すところは昇段審査受験寸前の一級というところまでくることができました。これは第一に先生方の手厚いご指導のおかげと思っております。そして、少しだけ生意気なことを申し上げると、私の中での最大限の努力が認められた結果かと思います。

 努力できることが才能、であり、継続こそが力、なのです。 


1年前の W. 向さん (女子大生4年、2003.7)

 皆さんこんにちは。私は府中支部清水道場に入会して4ケ月目になります。
まだまだ始めたばかりの白帯、それも下っ端の下っ端である私です。こんな私が入会できた経緯をご紹介します。これから空手を体験してみたい方の参考になれば幸いです。

 例えばファーストフードの三大条件として一般的に「うまい・早い・安い」が挙げられますが、私にとって空手道場選びの三大条件は、それより少し変形された「うまい・近い・安い」でした。「うまい」とは技術や指導の面はもちろんのこと、情報提供の面も入るのがミソです。つまり、私は府中支部のホームページと運命の出会いをして入会したわけですが、今私はホームページから覗える雰囲気を全く裏切らない、いや、それよりも何倍も素晴らしい環境の中で空手をやらせて頂いております。これも偏に、私のかけた何気ない検索結果にこの府中支部がかかったからではないでしょうか。(ちなみに検索には「空手」と「府中」という、三大条件の内、これまた私にとっては非常に重要な「近い」を入れました)

 ホームページを見ての入会には勇気が要ります。空手を体験しに行くのには並々ならぬ決心が要りました。それでも、今思えば、例の「うまい」が作用していたように思います。初めて体験に行ったにも関わらず、私は歓迎されそうな雰囲気を勝手に受け取っていました(実際、余りの初心者ぶりに先生を困らせていた可能性はありますが…)。いきなり「見学に行きたい!」旨をメールで送ったにも関わらず、翌日には私の質問に関する答えも添えられた丁寧な御返事を頂きました。これで調子に乗った私はやる気満々で体験的に参加しました。
 前もって行く日を連絡してあったので、心づもりの方は大丈夫だったはずなのですが、やはり道場に入っていくのには少々緊張しました。初めての体験にも関わらず、初心者向けに丁寧な指導をして頂き、この雰囲気と先生方の熱心さなら楽しそうだし続けられそうと思い、様子見で訪れた初日にして、早くも入会を決心してしまいました。

 こうして、三大条件をすべて網羅したこの府中支部清水道場は、私にとっては楽しい、そして時に(!?) はハードな練習場になりました。ホームページを裏切らない場です。先生方も会員の皆さんも、非常に個性的で、また大変練習熱心な楽しい方々です。迷うくらいなら決心して参加すれば何倍もの報酬が得られる清水道場です。強い先輩方に囲まれて、常に良いお手本が周囲にいる環境の中、何かと構ってもらえる練習は非常に楽しいです。生涯空手を続けたいと思わせてくれる素晴らしい意欲を毎週毎週清水道場から、そして先輩方から頂いております。

 先月、東京体育館にて開催された第46回全国空手道選手権大会では、府中支部清水道場女子部の先輩方と一緒に選手のような格好(!?)をして開会式の入場行進に参加しました。とっても楽しく気持ち良かったです。

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